3歳男の子の七五三お祝い
お子様やお孫様が3歳の七五三を迎える方へ。
今回は、男の子の被布セット(袖あり長襦袢)の事前の準備や着付け方をご紹介します。
基本的には女の子と変わりませんが、男の子のお祝いのご参考になれば幸いです!
⇒前回はこちら「【3歳女の子七五三】おうちで簡単!被布セットの着付け方」
男の子も被布を着るの?
男の子の七五三のお祝いは、地域によって違います。
【3歳男の子】
男女ともに髪を伸ばし始める「髪置(かみおき)」のお祝いとして行われてきました。
【5歳男の子】
5歳は男の子が初めて袴をつける「袴着(はかまぎ)」のお祝いとして行われてきました。
関東では5歳だけというところも多いようですが、近年では、3歳もお祝いすることが全国的に増えているようです。
3歳で袴を着てもおかしくはありませんが、まだ小さいお子様には負担になることも。
そんな時にオススメなのが被布と着物のセットです。
被布(ひふ)とは、和装用の上着の一種です。
江戸時代に、茶人の男性などに着用され、やがて女性や子どもの上着としても広まりました。
現在では、女の子の3歳の衣装でよく見かけますが、男女の別なく着ていただけます。
本式の帯や袴を着用する前の年頃でしたら、着物を紐で結び、その上から被布を着て晴れ着とするスタイルが苦しくなりにくいかと思います。
また、着付けがとても簡単ですので、お子様の着付けをされる大人の方も楽ちんです。
他に必要なものは?
着物と被布以外に必要なものは、着物の中に着る長襦袢(+半衿)、足袋、着付け用の腰紐が1~2本です。
お出掛け、写真撮影の際には草履、巾着なども必要です。
他、草履に慣れないお子様には、かかと止めなどを付けてあげると安心です、
肌着は、普段ご着用されている洋服用の下着でOK。きちんと揃えたい場合は、子ども用肌襦袢もあります。
詳しくはこちらもご参考に⇒『七五三ってなにをするの?なにが必要なの?』
着付け方
3歳の着物は、紐を結ぶだけで着付けられるようになっていますので、そんなに難しくはありません。
浴衣との違いは、下に長襦袢を着ること。でも、基本は同じです。
事前の準備
着せる前に、着物や小物類をチェックして事前準備をしましょう。
もし分からないことがありましたら、お買い上げ店にお問い合わせください。
主な準備は下記のとおりです。これらは前日までに済ませておくと安心です。
- 長襦袢に半衿を掛けておきます。(半衿付きの長襦袢の場合は必要ありません)
- 肩揚げ、腰揚げをお子様の寸法に調節します。
- しつけを取っておきます。(袖、裾まわり、被布の房)
長襦袢に半衿を掛ける
長襦袢には半衿といって衿幅の別布が掛かっています。
半衿つきか、ついていないか確認し、半衿がついていない襦袢の場合は事前に縫い付けておきましょう。
針と糸で縫い付けるのが難しい方は、衣類用の両面テープで貼り付けられる半衿テープのご使用がおすすめです。
肩あげ、腰あげを調整する
子どもの着物には、肩あげ、腰あげ(身あげ)といって縫い上げてある部分があります。
これは、それぞれお子様の裄(首の付け根から手首のまでの長さ)、身丈(首の付け根からくるぶしくらいまで)に合わせて縫い上げる幅を調整します。
ご自宅での縫い直しが難しい方は、当店で被布セットをご購入の場合に限り、加工を承ります。
加工には日数が必要ですので、お早めにご検討くださいね。
しつけ糸を取る
新品の被布セットは、畳んだ状態で糸止めがしてあります。
また、しつけといって着物の袖や裾まわりが白い糸で大きく縫い留めてあります。表に見えている「―‐―‐―‐―」このような縫い目の糸です。
これらはすべてご着用前に外しておきます。
(被布の房をまとめた糸もとりますが、後の説明画像では都合によりそのままとなっています。)
被布セット(袖あり長襦袢)の着付け方
すべての準備が整ったらいよいよ着付けです。
今回は小町被布セットの袖ありの長襦袢でご説明します。
ヘアセットなどは先に済ませておきましょう。
肌着を着て、足袋を履いたら着付けスタートです!
- 肌着の上から長襦袢を着ます。
背中心の縫い目を、お子様の背中に合わせます。 - お子様から見て右(下前)→左(上前)の順番で衿を合わせます。
- 衿は体の中心で、のどのくぼみが隠れるくらいに重ねます。
- 胸の下~お腹の位置で腰紐を結びます。
写真では大人用を使用していますが、子ども用腰紐が便利です。 - 背中のシワを左右の脇に寄せ、きれいにします。
- 着物を羽織ります。
この時、長襦袢の袖もきちんと出して、着物の袖の中にきれいに重ねましょう。 - 着物の背中心を合わせます。
- 着物の脇には、身八つ口といって縫い目が開いている部分があります。
左の身八つ口から手を入れ、右衿の付け紐を通します。 - 長襦袢の半衿が少し見えるように着物の衿を重ねます。
左右の付け紐を背中で交差させ、前で結びます。
。 - 背中のシワを取ります。
- 着物が着られました。
- 被布を羽織り、スナップボタンを順番に留めます。
- 出来上がりです。
紐が短い時は
子ども着物にはあらかじめ付け紐が付いています。ですが、お子様の体格に対して、紐が短い場合があります。
長すぎても困りますが、短いと結びにくいですよね。
そんな時は、1周させて前で結ぶのではなく、下記のように背中側で結んでもOKです。
- 基本の着付けの8番までは同じです。
左右の付け紐を後ろへ巻きます。 - そのまま背中の方で結びます。
- 上前が紐で押さえられない為、胸元(画像の丸部分)が少し浮きやすくなります。
ですが、上から被布を着るので問題はありません。
男児被布セット着付け動画(2020.11.17追記)
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着物・被布セット:ブランド被布セット 小町 「武具に龍 」※完売
→きもの町の七五三着物セット(男の子)一覧はコチラ
腰紐:子ども腰紐
割烹着:「ベージュ 花」
→割烹着一覧はコチラ
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着用後は……
ご着用後は、まずハンガーなどに掛けてしばらく風を通しておきます。
洋服ブラシや柔らかい布で、表面の埃を軽く払いましょう。
汚れた場合は、洗濯表示を参考に、適宜お手入れをお願いいたします。お手入れ方法が分からない場合は、クリーニング店など専門店にご相談ください。
ちなみに、お買い上げの際のセットの箱は、長期間の収納にはお勧めできません。
紙箱は湿気を吸いやすく、経年により劣化しやすいので、着物に影響を及ぼす場合があります。
あくまで一時的な保管としてご使用くださいね。
長期間収納するときは、たとう紙や綿の風呂敷などに包んで、衣装ケースに入れていただくと安心です。
模様に刺繍や金箔がある場合、その部分に薄紙を当てておくと傷みを防ぐことができます。
もちろん、その場合もときおり状態を確認することをお勧めします。
きもの町の被布セットで自宅で簡単カワイイお祝い着
おうちで着付けができれば、お正月やお節句、お誕生日などのお祝いの際にも気軽に着られます。
それに、3歳くらいのお子様は気分や体調が変わりやすいことがあります。せっかく張り切って準備をしても、当日の状態によってはあまり楽しめないことも……😣
その場合も、家で着ることができれば、前もって練習したり、後日あらためてお祝いすることができますね。
ご自宅でのリラックスした着物姿も、とても可愛らしいかと思います。
七五三だけではなく、気軽なお祝い着として着物に親しんでいただければうれしいです!
どうしてもできない場合は、無理をせず着付けを依頼されるのが良いかと思います。
着付けやレンタルの際は姉妹店の夢館をよろしくお願いいたします!
きもの町の新作被布セット(2021.09.20追記)
ジェンダーフリーなデザインの被布セット「petite liberte (プチリベルテ)」販売開始!
商品ページには女の子/男の子用といった記載がありますが、便宜的なものとなります。
お気になさらずお好みでお選びいただければと思います。どうぞよろしくお願いいたします!
その他、新着商品や必要な小物類をまとめた七五三特集ページ!
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今回着付けた被布セットと同じものを使用したスタッフの思い出。
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