卒業式には袴姿で♪自宅で袴を着付けよう!袴着付け・着方本編

2022年4月11日卒業式きもの町オリジナル,卒業式


卒業式シーズンが近づいてまいりました。「卒業式には私も袴が着たい!」「自分で着付けられたら素敵だなあ」そんな風に考えている方も多いのではないでしょうか。
前回の「準備編」では、袴の着付けに必要なものと、着付けの大まかな構造をご紹介しました。
その中で、基本の着付けが分かっていないと袴着付けも難しいことをご理解いただけたかと思います。
詳しくはこちら⇒『卒業式には袴姿で♪袴の着付け方について・準備編』

皆様、着物の着付けはできますでしょうか?
もしくは、できるようになりましたか??

お待たせいたしました!
今回は、卒業式向けの二尺袖着物、袴の詳しい着付け方をご紹介します!
自宅で着付けに挑戦したい方はもちろん、着付けは依頼する予定だけれども、どういう流れで着付けるのか知っておきたい方にも予習としておすすめです。

事前に

普通の着物(浴衣)着付け、文庫結びが必須スキルです。
できる前提でご説明しますので、しっかりおさらいしてからご覧いただければと思います。

必要なもの

着物や着付け小物がそろっているか、事前に点検しておきましょう。

着付け小物

  • 腰紐 5本
  • 伊達締め 2本
  • コーリンベルト 1本
  • 帯板(浴衣用の薄いもので大丈夫です) 1枚
  • 着付けクリップ 計5個
  • 他、補正用タオルやパッド 適宜
  • 足袋、またはソックス 1足

着付け小物一覧

着物・袴など

  • 着物(二尺袖)
  • 長襦袢(または二部式襦袢)
  • 半幅帯
  • 重ね衿(伊達衿)
  • 草履、またはブーツ

袴スタイルの商品一覧

すべて揃えるのは無理という方は、ぜひ姉妹店の夢館へ。
お好きなコーディネートで必要な小物一式レンタルすることも可能です。

確認事項

着付けに入る前に、下記の内容を確認しておくとスムーズに着付けられるかと思います。

  • 着物の丈
    袴用の着物には普通丈とショート丈があります。今回は普通丈、二尺袖の着物を使用します。
  • 袴の前後
    ヒダが細く多い方が前です。通常前5本、後ろ3本です。
  • 袴の丈
    着付けに入る前に袴を当てて、丈感を見ておくと良いでしょう。
    裾丈、帯の位置などを確認しておいてください。

着付け方

肌着を着て、足袋もしくはタイツやソックスを履きます。必要であれば補整をして着付けスタートです。
なお、文中の左右の説明は「着用者本人の右、左」で記載しています。向かい合ったり、鏡を見て着付けをする際はご注意ください。

二尺袖の着方

  1. 着物の衿を内側に折り、ボタンを留めます。
    上に伊達衿を重ね、着物の中心と伊達衿の真ん中が合うようにします。


  2. 衿止めピンを着物の地衿と伊達衿の縫い目の隙間に差し込み、固定します。
    ピンの位置は背中心の線より少し右か左にずらします。

  3. 長襦袢を着ます。写真では半襦袢を使用していますが、着物に合った二尺袖用襦袢を着ます。
    衣文の抜き、着付け方は、通常の着物と同じです。



  4. 着物を羽織り、長襦袢と着物の袖をきれいに重ねます。

  5. 背中心を合わせ、長襦袢の衿、伊達衿、着物の衿をズレがないよう揃えてクリップで留めます。
    留める位置は背中心、左右の衿肩明きの3点です。


    袖が長いので、袂を持つか、腕に掛けておくとこの後の着付けがしやすいです。

  6. 片手で着物の衿下をそろえて持ち、もう片方の手で背縫いを持って、着物の裾を持ち上げます。
    裾の高さをふくらはぎ下の位置くらいに決めて、下前、上前を重ね、腰紐を締めます。


  7. おはしょりを整えます。通常より深いので、丁寧にシワをのばしてください。



  8. 上前(左身頃)の掛け衿の線の位置を持ちます。
    衿巾の3分の1くらいを内側に折り込みます。



  9. 折った衿から伊達衿が1cmほど見えるよう重ねて持ちます。

  10. 9番で決めた衿を持ったまま、もう片方の手で衿の折り目、伊達衿の重なりを整えます。

  11. 衿が整ったらクリップで仮留めします。

  12. 下前側(右身頃)も同様に整えます。クリップではなくコーリンベルトで衿先の方を留めます。


  13. コーリンベルトを左の身八つ口の中から外に通します。


  14. 背中に回して、上前の衿先を留めます。
    留めたら、仮留めのクリップは外してください。

  15. 左右の衿合わせを整え、腰紐を結びます。

  16. 背中のシワを脇に寄せ、きれいにします。
    袴姿の時は、肩の位置にタックを作ることが多いようです。
    自装でタックが難しい場合は平らでOKです。



  17. おはしょりを整えます。着物と同様に、余分は持ち上げてまっすぐの線にします。

  18. サイドは袴の脇あきから見えやすいので、シワがないようきれいに整えます。

    右の衿の重なり部分が難しいかと思いますが、まず下前をきれいに伸ばした後、上前を合わせます。
    伊達締めを巻くまでクリップで留めておくと崩れません。

  19. 後ろは見えないのでグシャグシャで大丈夫です。
    シワはすべて後ろに持ってきて、サイドや前はすっきりと整えます。

  20. 伊達締めをします。18番でおはしょりを留めたクリップは外してください。


  21. 帯板を着けます。
    写真ではクリップで伊達締めに仮留めしています。

袴下帯の結び方

  1. てを40cmほど取り、半分に折ります。肩に預け、巻き始めます。

  2. 2周巻いたら、斜めに折り上げ細くします。



  3. てを上に掛け、しっかりとひと結びします。
    ここまでは、通常の文庫結びと同じです。


  4. ては横にねじって留めておきます。たれを広げます。

  5. たれ先から手巾分(20cm程度)の長さでくるくると巻き畳みします。
    身幅より小さくなるよう畳んでください。


  6. たれの中央をふた山に折って結び目の上に載せます。

  7. てを上から掛けます。

  8. てを羽根の後ろに回して、横から引き抜きます。こうすることで、しっかりと締まります。
    難しければ、通常の文庫結びと同様、結び目の下から上に巻き付けてください。




  9. 引き出したて先は胴の中に入れます。


  10. 帯ができました。帯板の仮留めクリップは外してください。
    自装の場合は、8番まで前結びで行い、後ろに回すと良いでしょう。

  11. 袴を履く前に、帯がしっかりと締められたかチェックしてください。
    ゆるみなく、着物にピタッと添っていればOKです。


    リボンの角度も図のように整えます。
    リボンの上辺は背中に付け、下辺は自然に体から離します。
    こうすると、袴を履いた時になだらかなふくらみとなります。

帯は袴を支える重要ポイントですので、きれいにしっかりと結びましょう。

袴の着方

  1. 袴の前後を確認し、体を入れます。
    前腰を帯の位置まで持ち上げ、体の中心と袴の中心を合わせます。
    衿の交点と袴の真ん中のヒダが一直線上にくると美しいです。

  2. 次に、袴の上から帯が2~3cm出る位置に合わせ、クリップで留めます。
    写真では1か所留めていますが、両脇も2~3か所留めると安定します。

  3. 袴の両サイドについている前紐を後ろに回します。
    しっかりと引き締めながら、帯の上でギュッと結びます。
    自装で結ぶのが難しい場合はクロスしてください。

  4. そのまま紐を帯の下に掛け、前に回します。
    リボンにガッチリとたすき掛けする感じでしっかりと締めてください。

  5. 帯の羽根は広げます。紐の×より広げると、紐が抜け落ちにくくなります。

  6. 紐を前に回し、左を上に重ねます。

  7. 上に重ねた左紐はまっすぐ巻き、右紐は下から上に折り返すときれいです。
    ゆるみがないようピッタリと締めながら行ってください。


  8. 再度後ろに巻き、帯の羽根の下でしっかりと結びます。

  9. 袴の後ろを持ち、内側についているヘラを差し込みます。
    差す位置は着物と帯の間です。


  10. 腰板を帯の上に載せます。
    この時、着物の背中心の線と袴の真ん中のヒダが一直線になるよう揃えます。

  11. 後ろの紐を前に回し、左を上に重ねます。
    この時、袴が背にピタッと付くように引き締めてください。

  12. 体の中心から少し左にずらした位置で蝶々結びをします。
    結ぶ際、袴の前紐の下に通して結ぶとしっかりします。



  13. 蝶々結びをしたら、袴を留めたクリップは外してください。
    左右でたれの長さが違う蝶々結びになっているかと思います。

  14. たれの長い方を結び目の下から上に通し、結び目の上にかぶせます。


  15. 形を整え、衿のクリップなどもすべて外して完成です!

  16. ピッタリと着付けられているかチェックします。
    袴の中で帯が波打っていたりしてはダメですよ。

ちょっとした疑問

袴の帯って半幅帯?袴下帯?

→明確な違いはありません。
半幅帯とは並幅36cmの約半分の幅で、普段着や、打掛、袴の下用などに使われる略式の帯の総称です。
「半幅帯」として販売されている帯の中で、袴用におすすめなのは裏地のない単衣帯です。二重になっている小袋帯や、凝った織りのものは厚みや重みがあるため不向きです。
袴下帯は、袴用に特化した半幅帯です。比較的小幅で短め、袴に合わせやすい色柄のものとなっています。
袴を支える土台となり、コーディネートの印象を左右する袴の帯。着付けやコーデの重要ポイントですので、結びやすく、袴に合ったものを選びましょう。

紐の結びの位置は右?左?

→決まりはありません。
昔の女学生の写真を見ても、右、左、真ん中とバラバラです。現代では、お店や着付け師さんによっても違います。
ご自身で着付けをする場合は、ゆるまずきれいに結ぶことが大事ですので、締めやすい方、着用者の利き手の邪魔にならない方が良いかと思います。
その他、着物の柄行とのバランスや、写真映りが良い方など、お好みで決めてください。

動画(2022.03.15追記)

卒業式には袴姿で♪

袴着付けの手順をご紹介しました。
難しかったでしょうか、それとも、案外簡単そうでしたか?
1度で着付けられなくても、着物→帯→袴と段階を踏んで練習してみてください。冬休みの間に特訓すれば袴姿も可能かもしれません。
どうしてもできない場合は、無理をせず着付けを依頼されるのが良いかと思います。

着付けやレンタルの際は姉妹店の夢館をよろしくお願いいたします!

卒業式には袴姿で♪当日編

次回は補足として、袴の時の注意点や、あると便利な持ち物をご紹介します。
自宅着付けでも、レンタルでもお役立ち♪
ぜひご覧くださいね。

2022.02.23アップしました

もっと気軽に!普段着も袴姿で♪

せっかく購入した袴、卒業式だけではもったいない!
普段着の袴なら、着付け方も簡単です。
ベルトなどを合わせたいときにおすすめの、袴の腰紐をリボンにせず、平らに巻く方法もあります。
いずれご紹介したいと思いますので、どうぞお楽しみに!

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