女性浴衣の中に着る下着について
着物や浴衣を着るときに必要な下着類。
浴衣の下には何を着ればいいの?そもそも、浴衣に下着なんて着なくてはいけないの?
浴衣を着物風に着るには何がいるの?
今回は、浴衣や普段着物を始めるときに必要な下着のことをご紹介いたします!
なぜ浴衣にも下着が必要?
夏の暑い時期に着る浴衣。1枚で着られるならそうしたいですよね。
昔は部屋着や湯上り着として着られていたため、浴衣には下着を着ないという説もあります。
ですが、現在は夏のオシャレ着として着用範囲が広がっています。お出掛け着として着るのであれば、最低限の下着は身に着けることをお勧めします!
下着には以下のような役割があります。
- 体型補正
- 吸湿、保温など着心地をよくする。
- 滑りを良くし、動きやすく、着崩れにくくなる。
- 透け防止
薄手の浴衣や夏物は体のラインが響きやすいです。ご体型に合った和装下着が必要になる場合があります。
暑い時期は汗対策が必要です。汗取りに肌着を着ることで、気持ちよく着ることができます。
また、浴衣が体にまとわりつくことを防ぎ、サラッと着ることができます。足さばきがよくなり、お出かけも快適です。
そして透け防止としても重要です!浴衣は薄手の生地で作られていますので、夏の強い日差しや明るいお店では透けやすいです。特に後ろは透けます。
快適に、そしてきれいに着るために下着はとても重要です。このような下着の役割をご理解いただいた上で、必要なものを揃えていただければと思います!
何を着るの?一般的な和装下着を紹介
下着には役割があることが分かりました。
では、具体的に浴衣の下にはどういったものを着ればいいのでしょうか。
一般的な和装下着の例を、内側に身に着ける物から順番にご紹介します。
襦袢+裾よけ
- 和装ブラジャー、ショーツ
和装ブラは、ご体型により不要な場合もあります。バストが大きめの方は、和装用を着用された方がきれいになります。
ショーツは履き込みが浅いものがおすすめです。 - 上:肌襦袢、下:裾よけ
肌着です。洋服でいうとキャミソールやペチコートの役割です。 - 浴衣や着物など
浴衣を着付けます。なお、着付けの際は腰ひもなど着付け小物が必要になります。
1については、洋服と同じように下履きを着用します。
2の部分が、汗取りの肌着や透け防止の役割として重要なポイントです。
この肌着にはいろいろな形態があります。裾よけは巻きスカートのような形ですが、パンツタイプのステテコを履く方もいらっしゃいます。
襦袢+ステテコ
ステテコ版もご紹介します。
- ブラ、ショーツ
- 上:肌襦袢、下:ステテコ
- 浴衣
肌着の下衣がパンツタイプのステテコです。
夏は足の内側の汗取りのため、裾さばきの良いステテコを好まれる方も多くいらっしゃいます。
ですが、お手洗いの際に上げ下ろしが必要なため、着崩れないよう注意が必要です。
肌着が上と下に分かれている物をご紹介しましたが、ワンピースタイプの和装下着もあります。
襦袢と裾よけ一体型・和装スリップ
和装スリップ版をご紹介ます。
- ブラ、ショーツ
- 和装スリップ
- 浴衣
和装スリップは、肌襦袢と裾よけを一体化させた肌着です。カシュクールワンピースのような形で、着方も似ています。
一般的な浴衣用和装下着まとめ
和装下着は商品によりいろいろなものがあります。素材の違い、ワンピースや二部式など形態の違い、和装ブラと肌着が一体型となっている、補正具を装着できるといった機能性の違いがあり、さらにご体型や体質により工夫をしている方も多く、これが正解というものはありません。
今回は、基本的な例をご紹介しました。
このうち、着物初心者さん向けなのは和装スリップです。浴衣から振袖まで和装全般の肌着はこれでOK。装飾のないシンプルなものと、袖と裾にレースのついたものがあります。
他に、夏用素材など色々な種類がありますので、和装に慣れて、好みが出てきたらいろいろな肌着を試すのが良いかと思います。
また、肌着だけではなく、着付け小物も揃えたいという方のために、和装スリップと浴衣着付けに必要な小物をまとめたセットもご用意しています。
浴衣スターターさんは、ぜひこちらをチェックしてみてください。
スタッフ個人の着用小物や暑さ対策については、記事の最後にリンクを貼っております。
ご参考にご覧ください☆
動画でチェック☆浴衣の下着・着付け小物
浴衣の下着、着付け小物のご紹介動画をインスタグラムで公開中です。
下着、小物を揃えたらいよいよ着付けです。着付け方チュートリアルもご紹介しています。
浴衣の下着は洋服用インナーでも問題ない?
浴衣や帯だけではなく、下着まで和装用で一式そろえるのは大変。洋服用の下着ではいけないの?
→もちろん洋服用をご使用になってもOKです!
着付けに慣れていくと、定番の和装下着が一番となるようですが、初心者さんは洋服用と兼用できる下着で気軽に始めていただくのも良いかと思います。
デザインや価格も洋服用の方が幅広く、機能性素材のものも多く販売されていますので、選択肢が広がります。
浴衣に使用できる洋服用インナーの条件
- ブラジャーはバストの高さが出ないもの
- ショーツは履き込みが浅いもの
- 後ろの襟ぐりが広いこと
- 袖あり
- 裾の長さがあること
1.バストはなだらかな方が衿元が整います。そのため、寄せ上げ効果のあるブラジャーは不向きです。ナイトブラやスポーツブラなど、適度なホールド力のあるものをおすすめします。
2.ショーツは腰紐の位置にかからない方がお手洗いも楽々です。ヒップハングタイプが適切かと思います。
3.肌着は、衣紋から見えないよう、後ろの襟ぐりは広めが良いかと思います。
4.と5.について、腕や足は意外と汗をかきます。べたつきやまとわりつき軽減のため、袖と裾は長めがおすすめ。袖から二の腕や脇が見えたり、股下のラインが透けることを防ぎます。衿の開いた半袖の肌着に、ロングタイプのペチコートやキュロットがいいでしょう。
ロングスカートやワイドパンツの流行で、インナーもロングタイプが増えていますので、和装に使えるものが入手しやすいと思います。
「できればシームレス」というのは、スタッフの好みです。紐や帯の締め付けによる刺激を減らしたい!
洋服用インナーで浴衣を着てみよう
実際に浴衣を着つけてみます。
- 高さの出ないブラジャー・ショーツを着用します。
- 肌着とペチコートを着ます。
必要であればこの上から補正をします。 - 浴衣を着ます
- 出来上がり
洋服用インナーの浴衣姿の検証
浴衣姿の仕上がりに問題ないかチェックします。
衿は外から見えやすいので注意が必要です。衿ぐりが広いものを着用しているので、見えていません。
浴衣のインナーは透け防止が重要な役割です。
透け感について、西日の差す外へ出してみました。
水色の矢印がペチコートの裾のラインです。トルソーの脚が透けていますが、上は透けていないのが分かるでしょうか。
前は右と左の身頃を重ねるので透けにくいのですが、後ろは透けます。おしりから股下の形が透けたらはずかしいので、ぜひ洋服用インナーを身に着けるときは長めのボトムも着用しましょう。
コーデに使用した商品はこちらからチェック☆↓↓
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浴衣:浴衣単品 06金魚、ピンク×薄墨 スモークブルー
半幅帯:白 レトロフラワー
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浴衣を夏着物として着る場合の下着
夏着物を着る場合は、ご紹介した下着の上に長襦袢、または半襦袢(うそつき襦袢)を着ます。
礼装や丁寧に着る場合は、着物の下に夏素材の長襦袢を着ます。
カジュアル着や、浴衣を単衣着物として着る場合は、上衣だけの半襦袢でOK。
ちなみに足元はレース足袋などを履きます。
例として、ポリエステル浴衣を単衣着物として着付けてみました。
- 浴衣と同じインナーを着ます
- 半襦袢を着ます。写真では替え袖を付けています。
- 浴衣(単衣着物)を着ます。
- 出来上がり
これでお出かけ可能です。
半襦袢の着方は、別途ブログでご紹介しております。記事最後にリンクを貼っております。
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半襦袢:半衿付き肌着 「白 さらし木綿 ポリエステル塩瀬の半衿」
浴衣:ポリエステル浴衣「イエロー 芥子」
半幅帯:白 レトロフラワー
帯留:クリアフラワー帯留め単品グリーン
帯締め:レース三分紐
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今回は、浴衣のおしゃれに重要な下着の役割と例をご紹介しました。
ご自身に合ったものを見つけて快適に浴衣を楽しんでいただければ幸いです!
浴衣・着物の下着について「知りたい」が詰まったきもの町ブログ
スタッフの下着・リアルな暑さ対策はこちら(2022.07.28)
半襦袢・二部式襦袢についてしっかり解説はこちら(2022.05.02)
男性の浴衣の下着についてはこちら(2022.07.27)
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きもの町受注担当。九州出身、沖縄を経由し、花と着物と競馬場の京都生活を満喫中。ブログでは商品情報やコーディネート、着付けの豆知識を発信しています。
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