半幅帯のすすめ9:貝の口ですっきり小粋な浴衣スタイル

半幅帯の「貝の口」の結び方(背もたれOK)
着物や浴衣を楽しみたい!
だけど、帯結びが分からない。お太鼓結びは大変そう。
そんな時は、まずはカジュアルに半幅帯から着物を始めてはいかがでしょう。
今回は簡単で楽ちんな「貝の口」をご紹介します!

浴衣にはもちろん、カジュアル着物など軽装に合わせられます。
ペタンコの帯結びなので、座ったり寝転んだりできてとっても楽!
リュックなどを背負うことも可能ですし、背もたれに背中をつけて座れます。
浴衣に結んでお祭りに、近場のお出かけ、カジュアルな着物に合わせて観劇にもおすすめです。
結び方としては、男性の角帯の貝の口結びと同様ですので、男女共通で結べるようになります。
ぜひ覚えていただければと思います。
必要なもの
- 半幅帯
あると便利なもの
- 帯締め
結び方
体に2周巻くところまでは、これまでご紹介した文庫結びなどと同様です。
違うところは、結ぶ時にたれを上にするところ。
また、結ぶ前にたれの長さを調整するところも少し難しいかもしれません。
順番に説明しますので、まずはやってみましょう。
- 通常の文庫結びと同様に、てを50~60cmほど取り半分に折り体に2周巻きます。帯が長い場合は3周巻きます。
- たれ先を胴の内側に折り込み、長さを調節します 。
帯の余りが長い場合は、胴帯の中に挟み込みます。 - てとたれの長さが同じくらいか、少したれが長めになるようにします。
- たれを上、てを下に重ねます。
- たれを上にしてひと結びします。ギュッと締め上げず、直線的に折るように結びます。
- てを斜め上に折り上げます。
- たれを下ろし、ひと結びします。
- 衿元が崩れないよう、右回りに背中に回します。
- 形を整え完成です。
右向き?左向き?
貝の口のて先が右向きか左向きか異なる場合があります。
これはどちら向きでもOK!巻く方向の違いですので、どちらが間違いということはありません。
右回りで巻くとて先が左肩側に出ます。
反対の左回りだと右側です。
何か着こなしのモデルがあってそれと一緒にしたい場合や、複数名で着るときに同じ向きで揃えたい!という場合は、巻く方向から統一すると同じ向きになります。
結ぶコツとアレンジ
2回絡めて引き締めるだけと、結びの構造としてはシンプルな貝の口。
ただ、シンプルなだけにバランスが難しく、粗が目立ちやすい結び方です。
形よく結ぶポイントと、アレンジをご紹介します。
形よく結ぶには
結び方5番のところで、たれを上に通しひと結びします。
この時、結び目をギュッと締め上げるのではなく、直線的に折るように結んでください。


次に7番のてを斜め上に折り上げるときも同様です。
引き絞ってぐちゃぐちゃになった状態で折り上げるのではなく、平らに広げます。


ゆるまないようにと力を入れ過ぎてグシャグシャに締め上げるのではなく、パキッと平らに折り、ぴったりと体に沿わせるように引き締めます。
バランスの調節
形のバランスの良さも大切です。
結び方2番でてとたれの長さを調節しますが、慣れないうちはちょうど良い長さが分からないかと思います。
結び終わると、思ったよりてが長すぎたり、たれが長すぎたりしてバランスが悪くなっていることも。
これは少しくらいなら折り込んで調節すればOKです。


長い分を内側(体側)に折り込みます。

たれの中に差し込むと固定されます。

手が長い場合も同様です。

羽の角がたれから数センチ出る程度にすると、キリッと格好よく仕上がります。

解け防止とアレンジ
直線的な結び方ですので、帯の素材感によってはスルッと解けやすい結び方でもあります。
そんな時は、最後にて先を広げると抜け落ち防止になります。
広げた部分が引っかかって解けにくくなる上に、かわいらしい雰囲気にもなり、おすすめです。

さらに帯締めを通すとしっかりと固定できて安心です。

帯締めを通す位置は、たれの中です。
たれ先の羽は胴部分と一緒に帯締めで押さえられる形となります。


夏も冬もOKの楽々かるた結び
今回は新作浴衣に小袋帯でご紹介しましたが、カジュアルな着物や、羽織下にも合います。
結び目が平らですので、椅子に座るのも楽々☆
簡単、楽ちん、キリッと小粋な貝の口結び、ぜひお試しください。
ちなみに、きもの掘り出し市ご来場特典として、帯結びの方法を簡単にまとめたペーパーを配布しております。
vol.18が今回の貝の口結びの回です。
お料理のレシピカードをイメージしたかわいいデザイン。
ご来店の際は、ぜひお持ち帰りいただければと思います!!
きもの町の半幅帯で簡単かわいい着物コーデ♪
京都きもの町では、いろいろな半幅帯、小袋帯をそろえています。
ぜひチェックしてみてくださいね。
きもの町ブログではいろいろな半幅帯結びをご紹介しています。
大人っぽくて体型カバーができる結び方や、周りと差がつくアレンジなどなど。
半幅帯コーデを楽しくするブログ『半幅帯のすすめ』シリーズ、ぜひご覧ください。

きもの町受注担当。九州出身、沖縄を経由し、花と着物と競馬場の京都生活を満喫中。ブログでは商品情報やコーディネート、着付けの豆知識を発信しています。