【七五三/卒業式 男児袴】おうちで簡単!?着せ方・着付け方【動画作成中】

七五三

5歳男の子の七五三お祝い

七五三シーズンとなりました!七五三の男の子の衣装といえば、礼装の羽織袴。
この時期から卒業式にかけて「男の子の袴は自分で着られますか?」「自宅で簡単に着付けできますか?」といったお問い合わせを度々いただきます。
簡単に感じられるかどうかは、着せる方の経験値によります。そこで、きもの町スタッフが自分で簡単に着せられるのか試してみました!
自宅で着付けに挑戦したい方はもちろん、着付けは依頼する予定だけど、どういう流れで着付けるのか知っておきたい方にも予習としておすすめです。

必須スキル

自宅で5歳男の子の羽織袴の着付けをするためには、基本的な着物の着付けができなくては着せられません。
帯を結ぶので女性の浴衣着付けができるくらいが必須スキルです。

  • 浴衣は着られる(着せられる)
  • 文庫結びもできる

大まかな流れは画像でチェックです。

できそうにない場合は、無理をせず着付けを依頼される方が良いかと思います。

着付けのご依頼は、きもの町姉妹店の夢館をよろしくお願いいたします☆

七五三(5歳男の子)事前準備

必要なものは?

着付けをすることになりましたら、必要なものがそろっているかチェックです。
一式セットになっていることが多いのですが、単品販売の商品もございます。
譲り受けた品物ですと、小物類がそろっていないこともありますので、よく確認してくださいね。
長襦袢に半衿がついているか、足袋は持っているか、履物は傷んでいないか(台のウレタンやゴム底は経年劣化の可能性があります)、羽織紐はきれいかなどがチェックポイントです。

  • 羽織
  • 着物
  • 半衿付き長襦袢(または二部式襦袢)
  • 袴下帯
  • 羽織紐、懐剣、お守り袋
  • 草履、またはブーツ
  • 足袋 1足

着付け小物

着付け用品もそろえる必要があります。
着付けを依頼される場合は、必要な小物について指定がある場合がありますので美容院や着付け師さんによくご確認ください。
お持ちではない場合、ぜひきもの町をご覧いただければと思います!

  • 腰紐 2~3本
  • 着付けクリップ 3個
  • 他、補正用タオルやパッド

事前の準備

着せる前に、着物や小物類をチェックして事前の準備をしましょう。
もし分からないことがありましたら、お買い上げ店にお問い合わせください。

  • 長襦袢に半衿を掛けておきます。(半衿付きの長襦袢の場合は必要ありません)
  • 肩揚げ、腰揚げをお子様の寸法に調節します。
  • しつけを取っておきます。(袖、裾まわり、袴のひだ)

着付け方

すべての準備が整ったら、いよいよ本題の着方のご説明です。

長襦袢~着物

  1. 肌着を着て、タオルで簡単に補正をします。
    肌着は和装用のものもありますが、衿の詰まっていないTシャツなどでOKです。
    タオルは締め付けから体を守るクッション代わりになりますので、お腹に軽く巻いておくと良いかと思います。

  2. 半衿を付けた長襦袢を羽織らせます。
    着物の背中心の縫い目が、お子様の背中の中心に来るようにします。

  3. 衿を重ねます。お子様の右から先に体に合わせ、左を上に重ねます。


  4. 腰紐を体に二周巻き、結びます。
    腰紐は片蝶結びにして、余りは胴に挟み込みます。

  5. 背中のしわを取ります。両脇に寄せてしまいましょう。



  6. 背中があまりピッタリとしていると、立ち座りの時に突っ張って着くずれの元になります。
    少しゆるみを持たせると窮屈にならずに良いかと思います。

  7. 長襦袢の上から着物を羽織ります。

  8. 長襦袢の袖の振りを着物の袖にきちんと収めます。

  9. 背中心を合わせます。着
    物の掛け衿の線同士を持って、背の縫い目をお子様の背中の中心に合わせます。



  10. 背中心を合わせたら、長襦袢の衿と着物衿をクリップで留めます。

  11. 着物の衿を合わせます。長襦袢と同様に、右→左の順で重ねます。



  12. 着物の衿は、長襦袢の衿が少し見える程度の深さに重ねます。

  13. 腰紐を結んで留めます。

  14. 背中のシワをきれいにします。



  15. 着物も長襦袢同様、ピンとさせ過ぎない程度にゆるみを持たせると窮屈になりません。

帯の結び方は一文字といって、小さいリボンの形をした、女性の文庫結びを小さくしたような構造の結び方です。
帯が袴を支える土台となりますので、しっかりと結ぶようにしましょう。

  1. 帯を結ぶ前に、位置を確認します。袴の裾が地面に付く位置だと低すぎます。


    くるぶし~長くても足の甲すれすれくらいの高さがちょうどです。
    この時の腰の位置が帯を巻く位置です。

  2. 帯端から30cm程度を取ります。

  3. 取った部分を肩に預け、折り返して巻き始めます。

  4. 1周巻いたら引き締めます。その時に、折り返し部分に指をかけると締めやすいです。
    あまりきつく締めると苦しいですが、ゆるまないよう体にしっかりと添わせて2周巻きます。

  5. 2周巻いたら折り上げて細くします。

  6. 肩に預けておいた方を半分に折ります。上に掛けて、そのままひと結びします。





  7. 結び目を縦にねじります。

  8. て(上の短い方)は横に預けておき、たれ(長い方)を広げます。こうすると、しっかりと留まってゆるみません。

  9. たれの先を取って、手幅分(15~20cm)くらいで折りたたみます。

  10. そのままくるくると巻き畳みします。

  11. そのまま巻いていき、結び目の上に真ん中を合わせます。



  12. 真ん中を二山にたたみます。これがリボンの羽になります。

  13. てを外し上に掛けます。



  14. そのままリボンの後ろに回して横から引き抜きます。


  15. しっかりと引き締め、余ったては下に引きます。


  16. 先を胴帯の中に入れ込み、下に引き出します。


  17. 下に出した先を、くるくると折りたたんで、胴帯の中に入れてしまいます。



  18. 帯が結べました。
    胴の中に入れ込んだ部分がリボンを支える土台になり、安定します。


裾からげ

着物の裾が邪魔にならないよう、持ち上げて帯に挟みます。
これを裾からげといいます。尻っぱしょりともいい、時代劇の旅人や岡っ引きがしている姿です。

  1. 後ろの着物の裾をつまみます。背中心の線の位置です。

  2. そのまま帯に向かって持ち上げます。

  3. 裾先を帯の中に入れ込みます。

  4. 前の裾は広げ、たくし上げた部分はきれいに折りたたみモコモコしないようにします。


袴は前と後ろの2パーツに分かれています。ヒダが多い方(通常5本)が前です。
まずは前から体に当て、紐を結びます。

  1. 袴の中に体を入れ、腰部分を持ち上げ帯の高さに合わせます。
    このとき、中心がズレないようにします。衿の合わせ目と袴の真ん中のヒダが一直線上にくるようにします。

  2. 腰の紐を後ろにまわし、帯の上で1回結びます。
    しっかりと引き締めましょう。

  3. そのまま2~3回紐をねじって、帯の上に掛けます。

  4. 紐を前にまわしますが、その時、始めに巻いた位置より下を通ります。
    左右の帯の下線にクリップを付けておくと目安になります。

  5. 左右の紐をクリップの下に通して前にまわします。

  6. 前で交差します。
    この時、体の真ん中ではなく、左脇のほうで紐を交差させてください。

  7. 下に重なった紐を折り上げ、1巻き目と同じ位置を通って再度後ろにまわします。



  8. 紐を後ろ回したら、帯の下でしっかりと結びます。

  9. ちょうちょ結び、または固結びでしっかり留めます。
    まれにお子様の体格に対して紐が短い場合がありますが、その時は腰紐などを継ぎ足してください。

  10. 袴の前が着付けられました。
    横から見るとこんな風になっています。紐を帯に絡めるように掛け、二巻きされている状態です。

  11. 次に後ろを着せます。
    腰板の下についているヘラを帯と着物の間に差し込みます。

  12. 腰板をピッタリと背中に当てますが、この時左右の紐を前紐に通すとズレません。

  13. 後ろ紐を前にまわします。
    お守り袋をつける場合は、この時に後ろ紐に通します。
    通したら、邪魔にならないところまで移動させておきましょう。





  14. 袴の後ろ紐を十文字に結びます。
    まず紐を左を上に重ね、重ねた状態で前紐(下の段)の下に通します。





  15. しっかりと引き下げます。前紐の下で左右の紐が交差している状態となっています。

  16. お子様から見て左(重なりの一番下)の紐を上に折り上げ、前紐の下に通します。
    後ろ紐が前紐に巻き付けられた状態になります。



  17. 横に出ている後ろ紐を左に折り返します。

  18. もう1度下から上に折り上げ、前紐の下に通して巻き付けます。



  19. 次に横に出ている紐を右に折り返します。

  20. 紐端を紐幅の3倍の幅で折りたたみます。
    そのままくるくると巻き畳みします。



  21. たたんだら、中心が結び目の上に来るように合わせます。
    これが十字の横の線になります。

  22. 下の紐を下から上に折り上げ、そのまま前紐の下に通して引き締めます。
    紐の長さにゆとりがある場合は、これをもう1度繰り返します。



  23. 残った紐端を前紐の下から上に通します。
    この時、すべて引き抜かないで、紐幅1つ分ほど残しておきます。



  24. 上に出した紐端を折り、前紐の下に挟みます。



  25. 形を整えて十文字結びの完成です。
    十字の縦の線が、袴の腰にかからないようにすると美しいとされています。

  26. 袴が着付けられました。
    衿や帯のクリップをすべて外しましょう。

羽織、小物

羽織を着せ、羽織紐、懐剣、末広、お守り袋をつけたら完成です。

  1. 懐剣は帯の下に差し込みます。
    (懐剣を差す位置はお店や着付け師によって異なります。帯と袴の腰の間や、袴紐に差す場合もあります。)



  2. 末広は懐剣の横、体の中央側に差します。要の側を下に差し込んでください。



  3. 羽織を着せます。

  4. 羽織の袖の中に、着物、長襦袢の袖をきれいに納めます。

  5. 羽織の衿は立てません。
    首の後ろの位置で折り返し、肩から下は自然に広げてください。


  6. 羽織紐をつけます。羽織の乳(ループ)に紐先のカンをつけます。
    なお、房の根元の横の結び目が横にまっすぐ揃っている方が表です。
    「入」の字に入り組んでいる方が裏です。



  7. 草履をはいて完成です!

男児着付け動画

動画はご用意中です。お楽しみに!

着用後は……

ご着用後は、まずハンガーなどに掛けてしばらく風を通しておきます。
洋服ブラシや柔らかい布で、表面の埃を軽く払いましょう。
汚れた場合は、洗濯表示を参考に、適宜お手入れをお願いいたします。お手入れ方法が分からない場合は、クリーニング店など専門店にご相談ください。

きもの町の七五三商品

七五三の5歳男児羽織袴の着付けの手順をご紹介しました。
難しかったでしょうか、それとも、案外簡単そうでしたか?
スタッフ個人の感想としては、最低3回は通しで着せてみることをおすすめします。まずはやり方を確認しながら一通り着せる→本番のつもりでしっかりと着せる→もう1度きちんと着せる。ここまでやってようやくお出かけできる見栄えになりました。

ご自宅で着付けができるようになると、余裕を持って着物を選ぶことができますし、写真撮影やお祝いの予定も自由がきくようになります。
お節句やお正月、稽古事、卒業式などの記念日に袴を着ても素敵ですね。七五三の羽織袴を機に、着物に親しんでいただければうれしく思います!

男児の羽織袴やその他新着商品、必要な小物類をまとめた七五三特集ページ!
ぜひチェックしてみてくださいね!!


どうしても着付けができなかった場合は、無理をせず着付けを依頼されるのが良いかと思います。
着付けやレンタルの際は姉妹店の夢館をよろしくお願いいたします!

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