【中級者さん向け】大人の兵児帯の結び方:お太鼓のあるリボン角出し結び(動画解説あり)

浴衣

帯枕や仮紐なし!兵児帯で角出し風の帯結び「リボン角出し」

女性の浴衣帯といえば、半幅帯が一般的。ですが、最近は兵児帯(へこおび)の人気も高まっています。
軽く柔らかいので初心者さんにも扱いやすく、ふんわりとした表情のある帯結びとなることが人気の理由です。
ぜひコーディネートに取り入れたい兵児帯ですが、しっかりとした締め方が分からない、蝶々結びをすると子どもっぽくなってしまうといったお悩みも。
そこで、今回は簡単・かわいい・大人らしい兵児帯の結び方「リボン角出し結び」をご紹介します。

ゆるいお太鼓を作り、角出しや銀座結び風の形にする結び方です。
大人っぽい印象になり、たれでおしりが隠れるのもうれしいポイント。
帯枕や帯揚げ、仮紐を使わないので、その分背中が軽く、暑さも軽減されますよ。織りのしっかりした帯を使い単衣着物に合わせるのもおすすめです。

リボン角出しの結び方(2024.10.1更新)

簡単に構造をご説明すると、リボン結びをした後、たれをお太鼓型に形作り、帯締めで結びます。
途中まではリボンレイヤー結びと同様なので、覚えやすいかと思います。

(2024.10.01)
写真をリニューアルし、結び方もより崩れにくい結び方に改良しました。

必要なもの

  • 浴衣
  • 兵児帯 1本
  • 帯締め 1本
  • 土台になるもの(ハンドタオルなど) 1枚

兵児帯は平たく張りのあるものがおすすめです。
薄くふわふわしたものは不向きです。

今回は「金魚 黄」の兵児帯を使用します。
全長約4m/幅約37cmほどの帯です。

  1. 帯端からてを4つ折りにします。

  2. てを60cm以上取り、肩に預けます。

  3. 胴部分は2つ折りに広げて巻き始めます。
    この時、輪が下です。

  4. しっかり引き締めながら2周巻きます。
  5. 斜め上に折り上げます。
  6. 折り上げたら、てを上に掛けてひと結びします

  7. 結び目を縦にねじり、たれ(長い方)を広げます。

  8. たれ(長い方)を広げて輪にし、リボン結びします。

  9. 片方のたれが長いリボンになります。ここまではリボンレイヤー結びと同じです。
  10. リボンの結び目の下にたれを通します。
    リボンがくずれないよう気を付けながら、上に引き出します。

  11. 全部引き出したら、結び目の上にかぶせます。
    たれを広げ、片ヒダを取ります。

  12. 片ヒダを折りたたんだら、結び目に通したたれを少し下に引き戻します。

  13. 折り目をリボンの結び目の下に入れ込みます。
    こうすることで、ヒダが結び目に押さえられて固定されます。
  14. 下に引き出した余りは、胴に巻いた帯の中に入れます。


  15. 結び目の位置が安定し、片ヒダがきれいに出ます。

  16. お太鼓の下線の位置を決め、帯締めを掛けます。
    片ヒダの折り込みは下線に向かって自然に広げ、台形に形作ります。

  17. たれの裏側に帯締めを掛けたら、折り上げてたれ先の出方を調整します。
    ここからは通常の銀座結びと同じです。

  18. お太鼓の両端を引き上げ、帯締めを結びます。
    銀座結びと同様に行ってください。

  19. 形を整え衿元を崩さないよう右回りに回します。

  20. 背中に回し、羽の出方やお太鼓の形を整えます。

  21. 帯締めをきれいに結び直します。
  22. 兵児帯の幅が広い場合は、下を折り込んでバランスを調整します。
  23. 全体に形を整え完成です。

形よく仕上げるポイント

帯枕や仮紐を使わず、リボン部分でお太鼓を支えています。
そのため、リボンがずり落ちないようしっかりと結ぶことが大切です。

一度リボン結びの下から上にたれを通した後、結び方12番でたれを下に引き戻しています。
この余分を胴帯の中にしまうことで、リボンがしっかりと支えられます。さらに片ヒダが固定される一石二鳥の方法です。
ヒダのところだけもう1度詳しく説明します。

  1. 片ヒダを折ります。
    分かりやすいよう、折った部分をクリップで留めています。
  2. たれをめくるとこのようになっています。
  3. ヒダの折り目部分をリボンの下に入れ込みます。
    1度上に引き出したたれを、下に巻き戻すように入れてください。
  4. 片ヒダが折れている部分が、リボンの結び目の下まで入っているようにしてください。
  5. 余分をまとめて胴帯に入れます。

  6. 帯山にきれいに片ヒダができています。

帯山でお太鼓やヒダを支えるために重要なのがリボン結びです。
リボンがくずれないよう注意しながら結んでくださいね。

アレンジ

リボンの羽の広げ方や出し方、お太鼓のヒダの取り方でアレンジが可能です。

  1. リボンの羽を少し大きめに取り、広げます。
    短い方のたれも体の幅より長めに出します。

  2. 片ヒダを取ってお太鼓にします。
    アシンメトリーなふりふりの羽が見える角出しになりました。

他に、片ヒダではなく箱ヒダにしてみたりと、羽根の広げ方、ヒダの取り方で印象を変えて楽しめます。

リボン角出しの動画アップしました(2023.06.18)

動画もアップしました。
動画では、張りのあるプリーツ加工の入った兵児帯を使用しています。

リボン角出しで大人っぽく

兵児帯で結ぶ角出し風の帯結びをご紹介しました。

説明画像では平たい兵児帯で結びましたが、生地感によっては動画のようにしわ兵児帯でも結べます。
新入荷の地厚でハリのあるしわ兵児帯で結ぶとこんな感じです。

平たい兵児帯で結ぶ場合は、帯山にきちんとヒダを取った方が格好良くなりますが、しわ兵児帯だとくしゅっとさせたままでもOK。
帯の幅や生地感、ヒダの取り方などで印象を変えて楽しめますので、ぜひ結んでみてくださいね!

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