大人っぽくかわいい半幅帯の結び方・みやこ結び
着物や浴衣を楽しみたい!だけど、帯結びが分からない。お太鼓結びは大変そう。
そんな時は、まずはカジュアルに半幅帯から着物を始めてはいかがでしょう。
前回は、半幅帯の基本の結び方「文庫結び」をご紹介しました。
こちらの回の最後に「半幅帯の結び方には、帯揚げを使う結び方もあります。たれ先にポイント柄がある帯も、上手に見せることができます。いずれご紹介しますので、半幅帯で気軽にお出掛けを楽しんでくださいね!」と書いておりましたが、気付けば1年以上経過……。
ということで、お待たせしました!今回は「みやこ結び」の結び方をご紹介します。
羽根の上にヒラリとたれが乗った帯結びです。部分的に裏面が見えるので、リバーシブル帯で結ぶとお洒落です。帯揚げを使うため、くずれにくく安定感があります。
大人っぽさと優しい雰囲気があり、たれの立体感でおしりが隠れるのもうれしいポイント。通年の着物にもOKですし、帯揚げを夏物に変えれば浴衣や単衣にも結べます。
文庫結びを覚えたら、次はぜひみやこ結びにチャレンジしていただければと思います!
みやこ結びのおすすめポイント
- 途中まで文庫結びの巻き方でOK
- 帯揚げでたれの上線を固定するので、くずれにくい。
- 大人っぽく、着物にも合わせやすい
- たれ先にポイント柄のある帯でも結びやすい
文庫結びで覚えた基本的な流れをマスターしていれば、難しく考えなくてもOKのみやこ結び。
ぜひ挑戦していただければと思います!
「みやこ結び」の結び方(2024.02.15更新)
みやこ結びの結び方をおおまかにご説明しますと、体に2巻きして結ぶところまでは文庫結びと同じです。
そこから蝶々結びをし、余ったたれを折りたたんで蝶々結びの上に固定します。
半幅帯以外に仮紐と帯揚げが必要ですので、事前に準備をしましょう。
必要なもの
- 着物や浴衣
- 半幅帯(小袋帯) 1本
- 帯揚げ 1枚
- 腰紐 1本
事前に
腰紐を帯揚げで包んで、細く折りたたんでおきます。
結び方
- 着物(浴衣)を着て、ベルト付き帯板を巻いたところからスタートです。
- 帯端から60cmほど半分に折ります。
腕を伸ばした長さ分くらいを半分に折ると覚えると良いかと思います。 - 2で測った帯端から60cmほどの位置を手で持って、胴にしっかりと当てます。
帯端の方は肩に預けておきます。 - 片方の手で胴の真ん中あたりを押さえ、下に下がった帯の上線を持ち上げます。
胴に当てた手の線に沿って広げるときれいな三角になります。 - 角を押さえて胴に巻き始めます。
- 締めるときは、角の折り込みの部分に指をかけて締めます。
1周ごとにきちんと引き締めながら2周巻きます。 - 2周巻いたら、巻いた帯を下から上に斜めに折り上げます。
2回折り上げ、細くします。 - て(肩に預けていた方)を上に掛け、ひと結びします。
ここまでの巻き方は文庫結びと同じです。 - 結び目を縦にねじります。
- 下のたれを広げます。
- 輪を作ります。
- てを上に掛け、蝶々結びをします。
- 片方のたれが長い蝶々結びができました。
羽根の幅は肩幅くらいです。 - たれを広げ、たれ下の位置を決めます。だいたい胴帯の下線~おはしょりの線くらいがちょうどです。
決めたら手で押さえます。 - 下線を手で押さえたまま、たれを上に折り上げます。
たれ先を手で決めた下線と同じ位置に揃えます。 - 結び目の上に帯揚げを当てます。
- たれの上側を手前に折り返します。
帯揚げを結び目の上に固定し、後ろで仮結びします。 - 後ろから見た図です。
帯揚げの仮結びは、銅に巻いた帯の上で結びます。
この後、帯と一緒に回しやすくするためです。 - 羽根の出方や、たれの長さを整えます。
- 右回りに回し、帯結びを背中に持っていきます。
- 帯結びが真後ろに回ったか、後ろ手で触って確認します。
- 帯揚げの仮結びを解きます。
帯揚げをよけて腰紐だけを取り、軽く前に引き締めます。 - 紐をしっかりと結んだら、結び目は帯の中に入れ込みます。
- 次に帯揚げをきれいに結びます。
- 後ろを整えたら完成です!
みやこ結びのポイント
帯山が背中に沿うようにします。
仮紐として使用した腰紐をしっかりと結ぶようにしましょう。
帯結びの形は左右非対称にするとおしゃれです。
もちろんお好みでいいのですが、右と左で高さを変えたり、羽根の幅を変えると慣れた雰囲気が出ます。
帯締めや帯留をつけると、より着物らしい着こなしになります。
帯締めを巻くときは、帯の結び目の下に巻きます。
短めの帯を結ぶときは、たれの折りたたみ方や、帯揚げをかける位置を調整してください。
動画「みやこ結び」
動画もご用意中です。
また先行して、6月5日『着物掘り出し市』のインスタライブでご紹介します!!
ライブ後にIGTVにもアップしますので、是非チェックしてみてくださいね☆
きもの町の半幅帯で簡単かわいい着物コーデ♪
今回ご紹介したみやこ結びは、しなやかで柔らかめの帯だと結びやすいです。帯揚げで帯山の部分を固定するので、落ちてきやすい柔らかい帯もきれいに結べます。ふわりとたれが揺れるのが素敵。
もちろん固さと張りのある帯でもOK。その場合はちょうちょ結びをするときにしっかり引き締めることがポイントです。
説明画像では、やや固めの「白レトロフラワー」を使用しています。シャープなスッキリとした印象になります。
また、たれ先のみにポイント柄があるデザインの帯もよく映えます!
今回ご紹介した結び方でしたらきれいに柄が出せますよ。
京都きもの町では、いろいろな半幅帯、小袋帯をそろえています。
どんな帯でも結びやすい「みやこ結び」!ぜひ覚えて、いろいろな半幅帯コーデに結んでいただければと思います。
次回「半幅帯のすすめ」(2021.07.02追加)
次回は「リボン返し」からの「割り角出し」をご紹介できればと思います。
これまでご紹介してきた基本の結び方とは違った巻き方をします。
応用編の結び方ですが、落ち着いた雰囲気でスタッフ間でも好評の帯結びです。
できるだけ近日中にご紹介しますので、どうぞお楽しみに!
他にもいろいろな半幅帯結びをご紹介しています。
大人っぽくて体型カバーができる結び方や、周りと差がつくアレンジなどなど。
半幅帯コーデを楽しくするブログ『半幅帯のすすめ』シリーズ、ぜひご覧ください。
きもの町受注担当。九州出身、沖縄を経由し、花と着物と競馬場の京都生活を満喫中。ブログでは商品情報やコーディネート、着付けの豆知識を発信しています。
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