はじめて着物:知れば差がつく!?腰紐のこと

2020年10月2日着物小ネタ,着付け,着物初心者


腰紐って?

着物は左右の身ごろを前で合わせ、腰紐で結んで着付けます。
腰紐は、着付けに必要なだけではなく、締めやすさ、体への当たり具合、着物を傷めないかどうかなどなど……いろいろなこだわりポイントがあるのです。
着物をきれいに、しかも快適に着るために重要なアイテム、それが腰紐です。
今回は、知っていると差がつく!?腰紐についてご紹介します。

腰紐の種類

一口に腰紐といっても、素材や形状、機能性など様々です。
まずは、おおよその素材とその特徴をご紹介します。

綿

  • 締めやすく、ゆるみにくい。安価で可愛い色柄が豊富。
  • 結び目が固くゴロゴロしやすい。しわになりやすい。
モスリン(ウール)

  • しめやすく、ゆるみにくい。しなやかな締め心地。幅広、長尺なども有。
  • 結び目がモコモコしやすく、ややしわになりやすい。
ポリエステル

  • 安価で豊富な色柄(きもの町では種類少なめ)。丈夫な素材感。
  • すべりやすく、ゆるみやすい。

  • しなやかで締めやすく、着物を傷めにくい。色柄も華やか。
  • 高価で擦れに弱い。
着付ベルト

  • 伸縮性があり、機能的。マジックテープ式や金具式など結び目がない。
  • 素材によっては経年により劣化する場合も。慣れが必要。

その他、麻など夏の素材もあります。
意外と種類が多く、どれを選べばいいのか迷いますね。
締めやすさは、着物の素材との相性もあります。例えば、ポリエステルの着物にポリエステルの紐を使うと、つるつると滑って着くずれやすくなってしまったり、木綿着物に木綿の紐はガッチリと締まりすぎて苦しくなったり…
腰紐選びは、素材の特徴とご自身の好みをよーくご検討くださいね!

初心者さんにオススメの紐は

結局、どれが一番いいのか分からない!
そんな初心者さんにおすすめは、モスリン腰紐です。
比較的安価ですし、しなやかで締めやすく、一般的に多く使われている紐です。
モスリンで慣れた後、こだわりたくなったら、いろいろと試してみることをおすすめします。

ちなみに、きもの町にはポリエステル素材のモスリン織の腰紐もあります。

こちらは繊維の素材としてはポリエステル、織り方はモスリン風の風合いの腰紐。表面がつるつるしていないので、ゆるみにくく、結びやすいです。
ポリエステルの丈夫さと、モスリンのしなやかさを併せ持ったこちらもおすすめ。

腰紐の準備

腰紐や着付道具はそろっているか、着付の前に必ず確認をしておきましょう。
必要な腰紐の本数は、浴衣であれば最低2本、着物は3本。補正や帯結びの仮紐に使うことも考えて、合計5本はあると安心です。

無地の腰紐の場合、中心に印をつけておくといいですよ。

あまり目立ちませんが、糸で印をつけています。
体に巻きつけたとき、左右で長さが違うと結びにくいですよね。

そうならないよう、紐の中心を体の中心に合わせて巻くために、目印があると分かりやすいです。

腰紐の結び方

腰紐の準備ができたら、いよいよ着付けです。
手結びで腰紐を結ぶ場合、ほどけないようしっかりと結ぶ必要があります。
しかもほどけないだけではなく、結び目がかさばらないようにしたいものです。
しっかりと、かつ着心地よく、美しく……そんな結び方のポイントをご説明します。

巻き方

まず巻き方をご説明します。

  1. 左右の身ごろを合わせたら、右手で浴衣(着物)の衿を押さえたまま紐を持ちます。
  2. 左手で体に添わせながら巻きつけます。この時、体の中心に紐の中心が来るようにします。

  3. そのまま両手で後ろへ巻きつけて、背中で交差させます。
  4. 一度ギュッと引き締め、前で結びます。
  5. 前で結ぶ際、体の中心より右か左で結び目を作るようにしましょう。

ここまでが基本の巻き方です。
前から後ろに二巻きして結ぶだけなのですが、ねじれたりズレたりしないようご注意を。紐の面を平らに体に添わせて、しっかりと浴衣(着物)を押さえるイメージで巻きます。

結び目を体の中心よりずらすのは、後から痛くならないようにです。
体の中心には、おへそやみぞおちなどがあります。そこに結び目が当たるのはイヤですよね。
それに、腰紐は1本だけではなく2~3本使います。その上に伊達締めです。すべての結び目が真ん中に固まって、その上に帯を締めたら……考えただけで苦しそうですね。
なので、いつも右か左にずらして結ぶことで、結び目が体の中心でゴロゴロしないようにします。

結び方

腰紐に特別な結び方なんてあるの?ふつうにリボン結びじゃないの??
実は、楽にきれいに着つけられるよう、いろいろな結び方があるんです。
結び方は大きく分けて「結ぶ派」「ねじる派」の2つです。
それぞれご紹介しますので、自分に合った方法を見つけてくださいね。

結ぶ派

〇リボン結び(ちょうちょ結び)
まずは基本。普通のリボン結びをします。

これでOKです。
リボンの端は、ヒラヒラしないよう体に巻いた部分にはさみ込んで始末します。
ですが、リボンの部分は紐が何重にも重なっている状態なので、結び目がかさばってモコモコします。
そこで、次にご紹介する片輪のリボン結びにすると、すっきりしますよ。

〇片リボン結び

  1. 普通のリボン結びをした後、片方の輪を引き抜きます。
  2. 両輪のリボンが、片輪になります。
  3. 紐の端は体に巻いた部分に挟んで始末します。

簡単で、しっかりと結べるので、こちらの片リボン結びを基本に覚えていただくと良いかと思います。

ねじる派

〇二回ねじり
普通に結ぶときは、片方の紐を1回絡めますが、着付けの場合は2回絡めて引き締めるとしっかりと結べます。
着付けの本やDVDではこの方法がよく紹介されています。

  1. まずは普通にひと結びします。
  2. そのまま、もう1度紐を絡めます。
  3. 片方の紐を計2回絡めたら、引き締めます。
  4. 右手側の紐を左に、左手側を右にねじります。

  5. 端を胴に巻いた紐にはさんで始末します。

結び目が小さく、すっきりします。
胸元の紐などは、この方法で結ぶと結び目がゴロゴロしにくくなります。

〇片ねじり結び
2回ねじり結びをさらに手早くした進化版です。
サッと絞められてほどきやすいのが特徴。

  1. 片方の紐を1回絡めます。この時、紐を全部引き抜かないで残しておきます。
  2. 反対方向にねじります。
  3. 端を挟んで始末します

モスリンや綿の紐で結べば、ほどけることはありません。
ねじったら、ゆるまないように引っ張りながら端をはさんでくださいね。

<ほどく時>

  1. 挟んだ紐を解きます。
  2. そして、引き抜かないで残した方の紐の端を引きます。
  3. 一瞬でほどけてしまいます。

よく着物を着たり、着せたりするきもの町スタッフ流です。
早く着付けたいのに、長い紐をいちいち引き抜いて結ぶのが面倒!
1日浴衣を着て過ごし、早く着替えたいのに紐がゴチャゴチャとほどけない!
それがイヤでこの結び方になりました。
サッと結べて、結び目スッキリ、何よりシュッとほどくのが楽しい☆
ぜひ試してみてください。

動画:腰紐の結び方

お待たせしました!腰紐の結び方動画がアップされました。お出掛けできない時は、動画で楽しく練習してはいかがでしょう。

〇片リボン結び

〇二回ねじり結び

〇片ねじり結び

使った後は…

使用後は、しばらく掛けておいて乾かします。
基本的に洗わなくてもよいとされていますが、木綿やモスリン(ウール)の腰紐の場合は、どうしても気になったら洗ってもOK!
簡単にネットにまとめて、おしゃれ着用洗剤で手洗い、もしくは洗濯機のドライコースへ。形を整えて陰干しします。シワが気になる時はアイロンを。
多少、縮みや色落ちが見られる場合があるので、ご自身の判断で試してみてください。
乾かした後は、簡単に畳んで収納します。

おみくじのように軽く結んだり、レジ袋のように三角や五角形に畳むなど、それぞれの方法で畳んでおきましょう。

腰紐の代用

あると思ったのに無くなった!?
すぐに必要なのに、手元にないときもある腰紐。
そんな時、荷造り用ビニール紐などを使ってはダメですよ。固く細いので体に当たって痛いですし、つるつるしている上に伸びやすいのでしっかりと結べません。(経験談)

できれば、事前にきもの町でご購入いただきたいですが、緊急の時はコンビニやドラッグストアにあるもので代用できます。

  • ストッキング(薄手のタイツ)を切ったもの
  • 伸縮包帯

伸縮性があって、しなやかですので腰紐の代用として着付に使えます。
ですが、あくまで応急での代用品です。締め心地などは万全とは言えませんので、ご自身の判断でご使用くださいね。

終わり

いかがでしょうか?
案外、奥が深い腰紐の世界。浴衣や着物を着る時は、腰紐もこだわってみてくださいね!

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